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森 木の選択というのは、棟梁たちが決めるんですか?
宮間 昔は技官が山へ行って、「この木を伐りなさい」というようなかたちで伐らせて持ってきたわけですけれども、今はそんなことはもう。買うわけですから。土場へ出てきたやつを、神宮が使えそうなやつを買ってくるわけです。御造営が終わると、すぐに次の御造営の材料を購入するので、1年に何百本っちゅう数を買います。
藤森 毎年買っているという感じですか。
宮間 そうです。一回の遷宮で1万3千本いるので、1年に何百本も。
藤森 1万3千本ですか。
宮間 ええ。それもでかい木ですから、本当に大変で。
井上 1万3千本買われて、どこに置かれるんですか。
宮間 今、山田工作所ちゅう貯木所があるんです。そこの水中へ放り込んで、干割れが来んように水中乾燥します。あんまり水中乾燥が長くなると、今度は浮いているほうが腐ってきて。
藤森 ああ、表がね。
宮間 ええ。木が割れてきますもんで、木も回転させて。
藤森 転がしたりして。
宮間 一番大事な木は、浮かないように重石をかけておきます。そういう細かい手当てしてますんやけども。あんまり長く過ぎても樹液が抜けすぎて、今度はフワフワになっちゃって。
藤森 かえって駄目ですか。
宮間 だから、3年とか4年経つと、それも順次早いやつから規格品に製材しまして、乾燥小屋へ移します。自然乾燥で、手打ちをやって風通しのいいように。それで積んでいって格納するわけです。順番に古いやつから。古いやつからいうても、山で買ってくるときに、「この木は、正殿の柱にとります。これは梁にとります」というように大体決めて。
藤森 あらかじめ決めておくんですね。
宮間 1万3千本、ずっと番号が打ってありますんで、この木は何にとるんだ、というのをそこからもう決めるんですね。
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- 式年遷宮特別企画「伊勢の総棟梁に会う」|日経BP社 ケンプラッツ
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