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“俺は不眠にしろ不登校にしろ、小中学生(場合によっては高校生も)が病院に来たら、いきなり精神科を受診させるのではなく、一度は小児科が対応するべき だと考えている。そうやすやすと子どもを精神科にかからせるというのは望ましくない。そういう話を研修医を終えたばかりの小児科医と話していて、
「13歳の不眠の子が来たら、先生はなにを尋ねる?」
と聞いてみたところ、少し考えてから、
「そうですね、まず何か悩みごとでもあるのか、とか……」
なんて言うので、俺は思わず吹き出してしまった。
 
「それじゃご近所の相談レベルだろ(笑) お腹が痛いですと言われて、何か悪いものでも食べたんですか、と聞くようなものだぞ。お腹が痛いと言われたら、 いつから痛いのか、どこがどう痛いのか、ずっと痛いのか、時どきなのか、嘔気や嘔吐はあるか、便の状態はどうか、最後の食事はいつで何を食べたかといった ことを尋ねるのが医者でしょ。中学生から眠れませんと言われて、なにか悩みごとがあるのかと聞くのは、プロがやることじゃない。まずは何時に布団に入って いるのか、寝つくのはどれくらいか、布団の中で携帯や読書をやっていないか、何時に起きるのか、夜中に何度も目が覚めないか、昼寝はどれくらいするか、 ざっと考えてもこれくらいは聴きとるのがプロの仕事でしょ」”
 
 
- とりあえず俺と踊ろう: 不眠を訴える人になにを聴くか