“「俺はつまらない小説しか書かない。もともとそういうものしか、書く才能ないし。どうせ俺の本なんか何書いても売れやしないし。読みたくなかったら、別
に無理して読む必要はない。内容のない、つまらない小説の方が、家族の絆だとか、純愛だとか、そんな現実に存在しないものをあたかもあるかのように語る連
中よりまだマシだ。これからも徹底してつまらない、読んでガッカリするような無内容な小説しか書くつもりはない」――中原が捨て身で宣言した、このような
一連の言葉から無縁でいられる文学者など、現代において生き延びることはできない。”
- 評者◆安藤礼二|図書新聞