“生活上の重要問題を国民に忘れさせる目的で、政権が意義深く見えるような国家的行事を作り上げて、新聞で大々的に扱わせる。すると、「一か月前にはまっ
たく誰も聞いたこともなかったような名前」が「何もないところから魔法のように作り出され」、知れ渡り、大衆はそれに大きな希望を寄せるようになるのであ
る。ナチ党が政権を掌握してから実際にそのような新名称によるみせかけが行われた例をいくつか挙げると、「企業家」を「従業員の指導者」、「独裁」を「よ
り高次の民主主義」、「戦争準備」を「平和の確保」と呼び変えている。これは、レトリックで言う「婉曲語法」であり、またジョージ・オーウェルのいう「ダ
ブルスピーク」である。ことばの表面と意味内容が正反対である。”
- ヒトラー演説 - 熱狂の真実/高田博行
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