“ブラジルの公用語はポルトガル語(以下ポ語)ですが、ブラジルに住む日本人移民や日系2世3世の間で話される「コロニア語」という言語をご存知でしょう
か。「コロニア(colônia)」とは、もともと「移住地」を指すポ語ですが「日系社会」の意味でも使われています。そのコロニアで移民が話す日本各地
の方言とポ語が接触し混交したことで生まれたのがコロニア語です。
たとえば「トマカフェ(toma café)する」=「お茶を飲む、朝食をとる」、「オニブス(ônibus)ペガ(pega)せにゃかん」=「バスに乗らなければいけない」、「ポルタ(porta)フェッシャ(fecha)した?」=「ドア閉めた?」など。
日本語の文の中に、ポ語の名詞や動詞を混ぜるのですが、「メーザ(mesa)かけ」=「テーブルクロス」のように、ただ単語をポ語に置き換えることにとどまらない表現もあります。”
- 白水社 :連載・エッセイ ことば紀行 第18回 瀧藤千恵美「ポルトガル語」